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プロダクトと半導体 · 2026年8月24日

上流でいちばん安い基板の材料が三年あまりぶりに値上げされると伝わり、いちばん多く投資している後工程のメーカーは、足りないのは金ではなく工期だと言う。

チップと半導体 · 今週 (投稿日 8 月 23 日)

この記事の出典 2026年8月24日 夕刊

Dan Nystedt はアジアの半導体サプライチェーンを追う記者で、TriOrient のアナリストでもある。台湾の中国語経済メディアが出すサプライチェーンの報道を、X で長く伝えてきた。その日は何本か投げている。一本目。 シリコンウェハー——半導体づくりの出発点にあたる高純度単結晶シリコンの円板で、回路はすべてこの上に作られる。サプライチェーンのいちばん上流にある汎用の基礎材料になる——が 6 インチ、8 インチ、12 インチの全寸法で値上げされる見込みで、三年あまりぶりの大幅な引き上げにあたる。理由は、AI の需要がついに、長く余っていた供給を吸い切ったことだという(@dnystedt、08-23)。⚠️ 口径をよく見る必要がある。原文が書いているのは「個別の製品の価格はなお区々で、会社の売上への影響は平均販売価格の 10% 上昇が見込まれる」であって、一枚ずつが 10% 上がるという話ではない二本目。 台湾の後工程(実装と検査)大手五社が今年計上する設備投資は合計で 4,600 億台湾ドル、およそ 144 億ドルにのぼり、そのうち ASE(日月光、世界最大の後工程メーカー)一社で 3,350 億台湾ドル、およそ 105 億ドルを占める。ところが ASE 自身が言うには、いま最大の問題は、新設 13 件と改修 8 件の工事、装置の据え付け、生産の立ち上がりをどう速めるかだという@dnystedt、08-23)。三本目。 グラフィックスカードのメーカーはすでに第 3 四半期の売値を上げ、二度目の引き上げも検討している。ダイとカード用のメモリが同時に足りず、今期に使えるカードの総供給はさらに二割以上縮むと見込まれる。しかもいちばん激しく上がっているのは入門機と旧世代のカードだ——データセンターが奪っていった生産能力の請求書を、消費者側のいちばん安い層が払っている(@dnystedt、08-23)。

どう使うか。 三本を合わせると一つの方向を指す。上流の限界制約が、先端の製造工程から両端へ広がりつつある。上はいちばん汎用の基礎材料へ、下は消費者側へ。そして真ん中の一段のボトルネックは、もう資金ではない。この自己申告は、二年ほど使われてきた一本の推論の筋道を断ち切る。あるメーカーが何百億の投資を発表したら、そこから生産能力を推し量る、というあの筋道だ。いちばん多く金を出している当人が、自分のボトルネックは金ではないと言っている。 ⚠️ ただしこの三本は、同じ記者が同じ日に投げた伝聞であって、独立した三つのソースではない。本人が「メディア報道」と札を立てている。しかも台湾のサプライチェーンの記事は、メーカーがメディアを通して値段の交渉のために流す産物であることが多い。だから本紙が出す使い方は一段下げたものになる。この数本を第 3 四半期の決算説明の質問リストに足す——何件が着工したか、装置の据え付けの日程はどこまで来ているか、立ち上がりの曲線の前提は何か——のであって、いま生産能力の前提を下方修正するのではない。

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